​令和2年度2月定例会一般質問答弁実績

知事(達増拓也君) 

 佐々木宣和議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、宮古―室蘭フェリー航路についてでありますが、宮古―室蘭フェリー航路は、岩手県初のフェリー定期航路であり、東日本大震災津波からの復興はもとより、北海道胆振東部地震の際の支援にも大きく貢献するなど、北海道と直接つながる県民の足として定着しつつあった重要な航路であり、今年度末に当面休止となることは残念であります。
 宮古港への寄港休止の理由については、三陸沿岸道路等の開通区間が順次拡大していく中で、収益の柱であるトラックの乗船台数が当初見込みを大幅に下回るなど、厳しい航路運営が続いたためとフェリー運航会社から聞いているところであります。
 こうしたことから、県では、県、宮古市、室蘭市及びフェリー運航会社を構成員とする宮古・室蘭フェリー航路連絡調整会議を今月設置したところであり、この会議の場を活用しながら、トラックの利用拡大に当たっての課題などについて情報共有を図るとともに、寄港再開に向けて、宮古市や関係機関と連携し、令和2年度の三陸沿岸道路等の全線開通による宮古港へのアクセス性の向上等を積極的にPRしてまいります。
 次に、宮古港の港湾整備とポートセールスについてでありますが、現在、県では、宮古市の観光交流拠点施設シートピアなあど等が立地する出崎地区において、観光客や市民等が、観光遊覧船への乗りおりや散策、イベント等の開催に利用できるような海に親しむ空間の整備を進めているところであります。
 また、令和2年度には、三陸沿岸道路等の全線開通が予定されており、県内観光地へのアクセス性が向上し、宮古港を起点とした広域的な周遊が可能となるなど、宮古港の魅力が高まっていくことが期待され、年々増加している大型クルーズ船の誘致にも追い風となるものと考えているところであります。
 県では、令和2年度においても、フロリダで開催される世界最大級のクルーズ見本市へ出展し、宮古周辺の魅力ある観光資源等を船会社にPRするなど、宮古市や関係機関と連携しながら、宮古港へのクルーズ船の寄港誘致に取り組んでまいります。
 次に、令和元年台風第19号災害からの復旧の取り組みについてでありますが、昨年10月の台風第19号による道路や河川などの公共土木施設災害については、先月末まで実施された国の災害査定の結果、県、市町村合わせて884カ所、150億1、000万円余と決定されたところであります。
 特に沿岸部では、東日本大震災津波や平成28年台風第10号災害の復旧、復興工事を進めている最中でもあり、今後、復旧工事を進めていくに当たり、技術者や労働者の不足等が懸念されるところであります。
 令和元年台風第19号災害の復旧についても、できる限り早期に進めていく必要があると考えており、これまでの復旧、復興工事で実施してきた発注ロットの拡大や復興係数の適用などの施工確保対策を継続しながら取り組んでまいります。
 次に、森林環境譲与税を活用した取り組みについてでありますが、森林経営管理制度が目指す森林管理の適正化と林業経営の効率化を一体的に促進するためには、制度の運用主体である市町村の体制を整備するとともに、森林整備の担い手の確保、育成を図ることが重要であります。
 このため県では、森林経営管理制度の適切な運用に向け、農林水産部内に設置した市町村を支援する対策チームが中心となり、森林の所有者や境界の確認方法について助言を行っているほか、森林の現況調査を効率的に行うことのできるドローンや航空レーザーの活用方法の普及や、市町村が配置する地域林政アドバイザーを養成する研修の実施などに取り組んでいるところであります。
 また、担い手の確保、育成に向け、いわて林業アカデミーにおいて、林業の知識や技術の体系的な習得を支援し、林業経営の中核を担う人材の育成に取り組んでいるほか、意欲と能力のある林業経営体について、これまでに82の事業体等を登録しており、これらの事業体の木材生産の効率化や経営の高度化が図られるよう、路網整備や高性能林業機械の導入などの支援を積極的に行っています。
 今後とも、市町村が、森林環境譲与税を有効に活用しながら、森林経営管理制度をしっかりと運用し、地域の森林整備を加速化していけるよう支援するとともに、本県林業を牽引する担い手の確保と育成を図り、森林資源の適切な管理と林業の成長産業化を推進してまいります。
 次に、県産木材の利用促進についてでありますが、県産木材の積極的な利用は、本県の豊富な森林資源の循環利用を促進し、持続可能な地域社会の実現と山村地域の振興等に寄与するほか、二酸化炭素の森林吸収源対策など、森林の有する多面的機能を高度に発揮させる重要な取り組みと認識しております。
 このような考え方のもと、植林、伐採から国産木材の活用に至る全ての関係者が連携し、豊かな地域社会の実現を目指す木材利用推進全国会議に参画したところであります。
 本県におきましては、いわて県民計画(2019〜2028)第1期アクションプランに基づき、森林施業の集約化や高性能林業機械の導入支援による県産木材の安定的な供給体制の構築に取り組むほか、県が率先して公共施設整備等における県産木材等の利用を推進しております。
 また、県産木材等の需要拡大に向けて、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の選手村施設への県産木材製品の提供を契機として、高品質な県産木材等のさらなる評価向上を図るほか、商業施設を初めとした中大規模建設物の木造化や、内外装の木質化に携わる建築士、建築施工技術者等の木造設計技術の向上支援に取り組んでおります。
 今定例会に、岩手県県産木材等利用促進条例に基づく岩手県県産木材等利用促進基本計画案の策定について議案を提出しており、今後とも、計画案に盛り込んだ川上から川下に至る施策を総合的に展開するなど、国や市町村、森林所有者、関係事業者、関係団体、県民等と協働し、一体となって県産木材等の利用促進に積極的に取り組んでまいります。
 次に、北いわて産業・社会革新ゾーンプロジェクトについてでありますが、このプロジェクトは、地域の特徴的な産業の振興など、北いわての持つポテンシャルを最大限に発揮させる地域振興を図るとともに、人口減少と高齢化、環境問題に対応する社会づくりを一体的に推進しようとするものであります。
 具体的には、あらゆる世代が活躍する地域産業の展開に向け、アパレル産業における生産性の向上や先端技術を活用した北いわて型スマート農業技術の導入を促進していくとともに、岩手県農業研究センター県北農業研究所を拠点とした人材育成機能の強化や、北いわて地域におけるものづくり産業を担う人材育成の強化を図ります。
 また、北海道・北東北の縄文遺跡群の世界遺産登録実現に向けて、構成資産を有する4道県共同でのフォーラム開催やPR活動を行いますほか、豊富な再生可能エネルギー資源を生かした地域振興の観点から、北いわて地域9市町村と横浜市が締結した、再生可能エネルギーの活用を通じた連携協定に基づく事業展開を支援していくこととしています。
 こうした施策を北いわての市町村や団体、企業など多様な主体と連携して進めることにより、あらゆる世代がいきいきと暮らし、持続的に発展する先進的な地域の創造を目指してまいります。
 その他のお尋ねにつきましては関係部長から答弁させますので、御了承をお願いします。

保健福祉部長(野原勝君) 新型コロナウイルス感染症についてでありますが、感染の拡大を抑止し、また、県民の皆様が過剰に心配することなく生活を送っていただけるよう、正しく適切な内容の情報を迅速かつ十分に発信し続けることが極めて重要と認識しています。
 県としては、国内外の感染動向や国、県の取り組み状況のほか、新型コロナウイルス感染症についての医学的情報や、せきエチケットや手洗いなど、一人一人が心がけるべき感染対策の方法等について、県のホームページや報道機関等を通じてきめ細かな情報発信を行うとともに、SNSを活用しながら、誤った情報に惑わされることのないよう冷静な対応を幅広く県民に呼びかけているところです。
 また、マスクや消毒液等の物資の需要の急増や中国からの輸入の停滞等による供給の逼迫については、特に医療機関の診療活動に及ぼす影響が懸念されるところであり、県では、2月10日に開催した関係機関連絡会議において、当該業界団体にも参加を求め、課題を共有したところです。
 国においても、業界団体に対し、来月には月産6億枚の供給が可能となるよう増産の要請をしていると聞いていますが、全国知事会としても、国にマスク、消毒液、感染防護服など医療物資の確保を緊急提言しており、今後もさまざまな機会を通じて関係機関に対して働きかけを行ってまいります。

商工労働観光部長(戸舘弘幸君) まず、来年度の三陸沿岸の観光施策についてでありますが、三陸DMOセンターの平成30年度の三陸地域における観光マーケティング調査においては、本県沿岸地域への観光客の入り込みは、県内及び青森県、宮城県からの観光客が74.5%、沿岸地域を訪れる観光客の65.8%は日帰りとなっています。このことから沿岸地域での滞在時間が短いことが推測されるところでありまして、より長く滞在し、さらには宿泊へとつなげていく取り組みが重要と考えています。
 こうしたことから、三陸DMOセンターとの連携のもと、体験プログラムのさらなる開発と磨き上げに取り組むとともに、各地域の魅力あるプログラムを組み合わせ、宿泊を含む周遊モデルコースを構築することやその売り込みに注力してまいります。さらに、これまでの首都圏におけるプロモーションに加え、新たに、三陸沿岸道路を利用した誘客が期待できる宮城県においてプロモーションに取り組んでまいります。あわせて、三陸鉄道を利用したインバウンド等の受け入れ態勢の整備や、三陸防災復興プロジェクト、東北DCプレキャンペーンなどにより沿岸地域への誘客に取り組んでまいります。
 次に、マーケティング調査の精度向上についてでありますが、三陸DMOセンターでは平成28年度から毎年マーケティング調査を実施しており、居住地、年齢、性別などの観光客の属性のほか、交通手段、観光消費額、満足度などを継続的に調査しています。
 一方、近年の三陸沿岸道路の開通や三陸鉄道リアス線の一貫運行など新たな交通ネットワークの形成や観光資源の創出により観光客の動態やニーズ等が大きく変化していると考えられますことから、調査項目などについて、適時適切に見直しを行う必要があると考えているところでございます。
 今後におきましても、このマーケティング調査が沿岸地域の観光振興を進める上で有益なデータが得られるものとなりますよう、必要な見直しを行いながら調査手法等を工夫するなどし、精度の向上を図ってまいります。
 次に、中小、小規模事業者振興についてでありますが、いわて県民計画(2019〜2028)の基本的な考え方や中小企業振興条例の基本理念を踏まえ、昨年3月に岩手県中小企業振興第2期基本計画を策定したところでありまして、この計画に基づき、多様な雇用の創出を図るため、働き方改革や雇用、労働環境の整備などに取り組みますとともに、県内で生産された商品等の消費促進を図るため、地域資源を活用した魅力ある新商品の開発や販路の開拓などを支援しております。
 中小企業者が、人口減少や少子高齢化が急激に進む中、市場の変化や多様化する消費者ニーズ、人手不足問題など、みずからを取り巻く経営環境の変化に的確に対応し、経営力の向上に向けた取り組みを進めていくには、経営計画の策定から事業実施まで一貫した支援を行っていくことが必要と認識しています。
 こうした取り組みを着実に推進していくためには、市町村や商工指導団体などの関係機関と連携した取り組みが必要でありますことから、今年度から、県と商工会等が連携し、従来の経営指導員に加え、経営支援員や広域経営指導員の配置を進め、継続的にサポートする伴走型支援体制を強化したところでありまして、引き続き、中小、小規模事業者が持続的に事業を展開できるよう支援してまいります。

県土整備部長(八重樫弘明君) まず、道路の防災対策についてですが、県では、災害に強い道路ネットワークを構築するため、緊急輸送道路や代替機能を有する路線の防災機能の強化などに取り組んでいるところです。
 このうち、国道340号の押角峠前後については、これまでにルートや構造、優先区間の検討を行ってきたところであり、まずは早期の事業効果が見込まれる宮古側の1.7キロメートルの区間を和井内から押角工区として整備に着手することとし、詳細設計等の経費を令和2年度当初予算案に計上したところです。岩泉側についても、引き続き必要な調査を継続し、押角峠工区や宮古側の和井内から押角工区の進捗も踏まえながら、事業化について検討していきます。
 また、国道455号については、平成28年の台風第10号による被害状況を踏まえ、岩泉町中島地区や中里地区など6地区において、冠水対策のため、道路のかさ上げを基本とし、ルート変更や河川堤防と一体となった道路改良を進めており、このうち1地区については昨年9月に完了したところです。
 国道106号については、平成28年台風第10号により大きな被害を受けた根市から蟇目と箱石から達曽部の2区間について、防災機能の強化を図るため、県におきましては、宮古市などとともに、当該区間の前後区間で進められている別線での整備と同様に規格の高い道路として国による整備が行われるよう要望してきたところでありますが、国においては今年度から直轄による調査に着手したところであり、県としては引き続き早期の事業化に向けて国に要望していきます。
 次に、防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策についてですが、来年度、県土整備部所管事業のうち、強靱化緊急対策予算を活用する主な事業とその金額は、道路環境改善事業に31億9、000万円、地域連携道路整備事業に28億9、000万円、基幹河川改修事業に13億7、000万円でありまして、その他の事業も含め、総額約96億円を令和2年度当初予算案に計上し、今定例会に提案しているところです。
 また、県では、日常のパトロール、市町村等からの要望、昨年度実施いたしました重要インフラ緊急点検等により災害対策が必要な箇所の把握を行っておりますが、近年の水害や土砂災害等の頻発化、激甚化に対応するためには、緊急対策期間終了後も県土の強靱化対策を継続して進める必要があると考えておりまして、国に対し必要な予算の確保を強く働きかけながら、自然災害に備えた取り組みを計画的に進めてまいります。

農林水産部長(上田幹也君) まず、秋サケの不漁についてでありますが、今年度に確保しているサケの種卵数は、水産関係団体が連携してふ化場間での種卵の移出入調整や定置網で漁獲したサケの活用などに努めたものの、1月31日現在、約2億粒と、計画の4億6、000万粒の半分以下となる44%にとどまっております。
 漁獲量が減少した主な要因としては、近年の海洋環境の変化により放流した稚魚の生残率が低下したことや、昨年の台風第19号によりサケ捕獲施設や定置網等が被災したことで漁獲ができなかった期間が生じたことなどが影響したと考えております。
 県では、引き続き、秋サケ資源の回復に向けて、国の研究機関、水産関係団体等と連携し、まずは今期に確保した種卵の育成管理を強化し、健康な稚魚の生産、放流に取り組むとともに、来期に向けて採卵計画を確実に達成できるよう、河川遡上親魚に加え、定置網で漁獲した親魚を効果的に活用するなど、種卵確保の体制強化を図ってまいります。さらに、高水温でも回帰する北上川水系の遺伝子情報等を活用した種苗生産技術の開発に取り組むとともに、生残率が高いとされる遊泳力の高い稚魚の生産に向けて、効果的な飼育環境や生産技術の研究を積極的に進めてまいります。
 次に、漁港の高波対策についてでありますが、近年、超大型台風等により異常な高波が発生し、防波堤の倒壊や漁船の破損、転覆等の被害が発生するなど漁業活動等に支障が生じており、その対策を講じていくことは大変重要であります。
 県では、頻発する高波による被災状況等を踏まえ、平成29年度に設計波高を引き上げたところであり、現在、新たな設計波高に基づき、重茂漁港等において護岸のかさ上げや拡幅等を実施しているところであります。また、魚市場前の岸壁などについては、将来の地震や津波の発生に備え、島の越漁港などにおいて、防波堤や岸壁の耐震工事等を実施しております。
 今後とも漁業関係団体や関係市町村と連携しながら、引き続き、護岸のかさ上げなどの高波対策や防波堤、岸壁の耐震、耐津波対策に取り組むなど、災害に強い安全な漁港づくりを積極的に進めてまいります。

政策地域部長(白水伸英君) 活力ある小集落実現プロジェクトについてでありますが、今年度は、市町村、大学、NPOなど多様な主体で構成いたします活力ある小集落実現プロジェクト研究会を設置し、具体的な課題を解決するための方策を検討しておりまして、これと相まって、県立大学や地域の自治会、住民と連携した地域コミュニティーの生活実態調査を実施してまいりましたほか、岩泉町をモデル地域として、中山間地における買い物の利便性向上等に向け、ドローンを活用した宅配サービス等の実証実験を行っているところでございます。
 来年度は、引き続きドローンを活用した宅配サービス等の実証実験に取り組むとともに、今年度実施いたしました生活実態調査をもとに、これまでの検討を踏まえ、大学、市町村、活力ある地域づくりを進める集落や団体と協働し、地域の担い手不足に対し、さまざまな主体が参画する仕組みづくりなど、地域特性に応じた地域コミュニティーモデルの創出に取り組んでまいります。
 今後とも、多様な主体と連携しながら、第4次産業革命技術の活用などにより、持続可能なコミュニティー形成に向けた取り組みを進めてまいります。

教育長(佐藤博君) 英語とプログラミング教育についてでありますが、グローバル化や急速な技術革新により社会や生活が大きく変化していく中で、世界の多様な人々とコミュニケーションを図る能力、情報や情報技術を主体的に活用する能力を育成することは、社会に適応し、新たな価値を創造していくためにも極めて重要であると認識しています。
 県教育委員会としては、外国語によるコミュニケーションを通じて言語や文化への興味、関心を高めていく指導や、プログラミングの体験を通じてコンピューターを活用する楽しさを実感させていく指導の充実に向けて、研究指定校における成果の普及やリーダー教員の養成、さらに、指導力の向上に資する実践的な研修の充実に継続的に取り組んできたところです。
 今後も、研究や研修を充実させ、教員の一層の指導力向上を図りながら、児童が外国語及びプログラミングの大切さや楽しさを実感し、主体的に学習に取り組むことができるよう授業改善に努めてまいります。

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